こんにちは、えりです。
昔から、器やキッチン雑貨を見るのが大好きで、カフェやレストランでは、つい料理よりもお皿に目がいってしまいます。
「この器、どこで作られてるんだろう」と思いながら食事を楽しむのも、私にとってはちょっとした幸せです。
このブログでは、そんな「器を楽しむ視点」もまじえながら、少しずつ美濃焼の魅力をお届けしていけたらと思っています。
第1回は、そもそも「美濃焼ってなに?」というお話から始めてみたいと思います。
日本のレストランで食事をしていて、「このお皿、いいな」と感じたことはありませんか?
ちょっとざらっとした質感だったり、やさしい色合いだったり、どこか温もりのある器。
もしかしたら、それは美濃焼かもしれません。
美濃焼(みのやき)は、岐阜県の土岐市、多治見市、瑞浪市などで作られている陶磁器のこと。
その歴史は1300年以上にもなり、今もなお、日本の食卓でふつうに使われています。
実は、国内で使われている陶磁器の70%以上がこの地域で作られているんです。
つまり、東京や京都の食卓はもちろん、海外の和食レストランやホテルのテーブルにも、美濃焼は広く使われているということ。
私たちが「いつものように使っている器」が、実は何世代にもわたって受け継がれてきたものだったりします。
美濃焼のルーツは、7世紀ごろにさかのぼります。
そこから時代を経て、「志野」「織部」「瀬戸黒」など、茶道の世界でも親しまれる名品が生まれてきました。
でも、美濃焼は伝統の中にとどまらず、現代の暮らしに合うように、いまも進化を続けています。
職人の技と、現代的な感性が合わさって生まれる新しい器たち。
その多様さも、美濃焼の魅力のひとつです。
では、美濃焼がなぜこれほど長く、広く愛されてきたのでしょうか。
ひとつは、美しさと使いやすさのバランスがとても自然だからだと思います。
高温で焼かれているので、とても丈夫。
電子レンジや食洗機に対応しているものも多く、家庭でも業務用でも安心して使えます。
デザインも幅広く、素朴であたたかみのある器から、シンプルで洗練されたものまで、きっと「これが好き」と思えるものに出会えるはずです。
もちろん、美濃焼に使われている釉薬は、すべて安全性の高いもの。
多くの製品が海外の食品衛生基準にも適合していて、安心してお使いいただけます。
さらに、レストランやショップのためにロゴを入れたり、特注カラーで作ったりすることもできます。
美濃焼は、すでに世界のさまざまな場所でも使われている器です。
ヨーロッパの雑貨店、ロサンゼルスの寿司バー、そしてもしかしたら、あなたの街のどこかにもあるかもしれません。
名前を知らなくても、そのやさしい風合いや使いやすさに惹かれて、手に取っている人はきっと多いはず。
そんなふうに、美濃焼はいつのまにか、世界の暮らしになじんでいるんです。
美濃焼は、ただの食器ではないのかもしれません。
料理の味を引き立てたり、誰かとの食事の時間を少しだけ特別にしてくれたり。
目立たないけれど、ちゃんとそこにあるもの。
そんな存在だからこそ、長く愛されてきたのだと思います。